【美輪明宏】マリリン・モンローについて語る
ごきげんよう。美輪明宏がお送りいたします『薔薇色の日曜日』の時間でございます。(2016年12月11日放送)
今日は今年で生誕90周年を迎えた女優、マリリン・モンローについてお話させていただきます。
まぁ日本だけじゃなく世界中で大変な人気で、日本にも来たことがあったんですよ。帝国ホテルに泊まって、ジョー・ディマジオという野球選手と一緒に。この人も大人気スターだったんですけど。その人と一緒に来て日本は大変な騒ぎだったんですけど。
まぁ最期が気の毒だったですよね。他殺だとか陰謀説が出たりだとか、普通の亡くなり方じゃなかったんですけど。
世界の美女って呼ばれる人は必ずそういうことになるようです。だから美女じゃなかった方が、ひょっとしたら幸せだったかもしれませんね。
1926年ロサンゼルス出身なんですね。ですからわたくしより9歳年上ということでしょうか。それで1962年に36歳で亡くなったんですね。
映画『ナイアガラ』で一躍大スターに
彼女はどっちかというとコメディの印象が強いんですけど、最初に紹介されたのは『ナイアガラ』っていう出世作です。これは監督がヘンリー・ハサウェイで共演がジョセフ・コットン。
『ナイアガラ』って言うのはスリラー映画で、なぜマリリン・モンローが一躍有名になったかと言いますと、彼女のモンローウォークって言うのが、作り上げられたんですね。
もちろん身体も、胸がブリンとしてて、下腹もペッちゃんこじゃなくて、下腹がふっくらしてるっていうのは、とっても男性から見てエロティックなんですってね。太ももやお尻がバーンと張ってて、そしてひざから下はうーんと細くて華奢で、ウェストも思いっきり細くて、そしてにの腕はちょっとむっちりしてて、いちの腕の方はほっそりしてなくちゃいけない。首はほっそり。ものすごく条件が厳しいんですね。
それを彼女は全部満たしてたわけで、完全に整った顔の美女じゃなくて、ファニーフェイス、可愛らしいけども、愛くるしいけども、何か整ってない。鼻もちょんと上を向いてる。そういうものがかえって魅力的になってて。
お尻をぶんぶん振りながら歩くんですよ。それでモンローは一躍ぼーんと、第一作目の『ナイアガラ』で大スターになっちゃったんですよね。
代表作『お熱いのがお好き』
そのマリリン―・モンローの他の映画としては『お熱いのがお好きって』っていうのがあって。これはビリー・ワイルダー監督っていう素晴らしい名監督が作ったんですけどもね。マリリン・モンローはちょっと足りない女の子の役で、バンドのベースを弾いたりなんかしてるようなね。女性ばかりのバンドの一員だったんですけど、これがギャング団に狙われて、面白いんですよ。最期なんてのは本当大笑いしちゃいましたけど、これも大当たりでしたねぇ。
じゃあマリリン・モンローの歌をお届けしましょうか。上手にハスキーな歌い方をしてますよ。映画『ナイアガラ』の『KISS』。歌はマリリン・モンローでした。
TBSラジオ『薔薇色の日曜日』2016年12月11日放送分
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