【美輪明宏】マルセル・セルダンを演じる樋口隆則と対談する
美輪「舞台『愛の讃歌 エディットピアフ物語』から、俳優・樋口隆則さんをお招きいたしました。樋口さんよろしくお願い致します。」
樋口「よろしくお願い致します」
美輪「樋口さんは昔、菊池隆則さんというふうに名乗っらっしゃいましたけれど、樋口さんに変えられたのはいつ頃からですか?」
樋口「数年前に父が亡くなりました。父はプロレスのレフェリーのジョー樋口という…」
美輪「有名な方です」
樋口「父は、僕が俳優をしているのをとても楽しみにしてたので、父の鎮魂のために樋口の本名に戻しました。」
美輪「そうですか。でも前もこのエディット・ピアフ最愛のマルセル・セルダンの役でお出になったんですけど、あの時は菊池さんでいらしたのね?」
樋口「はい、まだ父は存命でしたから」
美輪「私にファンレターで、どうぞ今度は菊池隆則さんをあの役でぜひお願いしますっていう手紙が来たりしてましたよ」
樋口「どうもありがとうございます」
仮面ライダーアギトに出演
美輪「この番組のディレクターの方も仮面ライダーが大好きなんですけど、樋口さんも仮面ライダーシリーズに出てらしたんですか?」
樋口「はい。仮面ライダーアギトという15年前くらいの仮面ライダーで、その当時僕はもう40超えてたんですけども、仮面ライダー史上最年長ライダーでおじさんで初めて返信したのが僕っていう。それでちょっと話題になったんです」
美輪「あーそうだったんですか。でもあああいう仮面ライダーの方っていうのは、体作りが大変でしょ?」
樋口「そうですね。この役に選んでいただいているのもそうなんですけど僕は半分は父からの遺伝で体がもともと格闘系の体で、あとはずっとグレーシー柔術を続けてますので。グレーシー柔術って格闘技があるんですけども、それを続けてるんで体は維持できてるっていう状態です」
美輪「ずっと続けてらっしゃるの?」
樋口「はい。もう10年、15年くらいになります」
美輪「そうなの。で、そんな樋口隆則さんが舞台で私演じるヒピアフが最も愛したマルセル・セルダンという世界チャンピオンの拳闘選手の役を演じてくださってます。けれども、改めてまたセルダンの役を演じてご覧になって、昔と違っていかがです?」
樋口「美輪さんと共演させていただく時にいつも自分が気をつけているのが、たまにお客さんになっている時があるんですね。美輪さんと僕とお芝居してると。美輪さんがお芝居してると『すごいなあ。この説得力はなんだ!』とか、客になって見ちゃってる時があるんであの今回もそれは気を付けて、ちゃんとセルダンになって、エディットピアフを演じる美輪さんのセリフを受けないと駄目だなと思ってます。それをいつも気をつけてます」
美輪「いつも評論家の目で見てらっしゃるんですか?」
樋口「評論家じゃないです。ファンですね!すごいなぁ。こんなふうにセリフを言えるんだ、とか。けっこう客になっている瞬間があるんです。『ダメだダメだ』とは思うんですけど…」
美輪「では、よろしくお願いいたしますね」
舞台『愛の讃歌 エディットピアフ物語』は3月31日土曜日から4月15日日曜日まで
新国立劇場中劇場で上映されます(現在公演は終了しています)。その後で名古屋、福岡、大阪でも公演を行います。詳しくはパルコステージのホームページでご覧くださいませ
今日は樋口貴教さんとお送りいたしました。では樋口さんからも公園に寄せてリスナーの皆さんにメッセージを是非お願いいたし
ます。
樋口「『愛の讃歌』素敵な作品に仕上がると思います。とあるキャラメルメーカーの宣伝文句じゃありませんが、美輪様の歌も聞けてお芝居も見れて、『一粒で二度おいしい』公演でございますので、皆様是非お出かけいただければと思います。ありがとうございました」
美輪「おやおやまぁ。キャラメルでございますか。そんなに甘くはございませんよ。どうもありがとうございました」
【美輪明宏『薔薇色の日曜日』2018年3月25日放送分】