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【美輪明宏】ジャン・ギャバンと映画『望郷』について語る

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お若い方はご存じないかもしれませんけど、今日5月17日はフランスの昔の名優、ジャン・ギャバンの誕生日でございます。戦前から日本でも大変人気があったんですけど、全然美男子じゃなくて、本当にイボ団子みたいなたくましい顔をした人なんですけどね。

 

残念なことに晩年はほとんどギャング映画だけに出てまして、そっちの作品はあまり好きじゃないですね。

 

1930年代から1970年代まで大活躍した俳優で、若い頃は映画の中で歌も歌ってます。イケメンじゃなくて「イケない」メンの方ですけど、存在感と演技力は本当に抜群で1930年代、私が生まれたころですけど、名監督でジュリアン・デュヴィヴィエという人がいまして、この人と組んで数々のヒット作を出しました。

 

この人の日本での一番のヒット作は『望郷』という映画ですね。1937年ですけども、日本で大ヒットしましたんですけどね。アルジェリアのカスバを舞台にした大人のメロドラマでございまして、ギャバンはフランスから逃げてきた犯罪者なんですね。それでパリからやってきた美女がミレーユ・バランって、これは小粒の葉がずらーっと揃っててニッと笑うと妖艶な宝石の良く似合うそういう女なんですね。それと恋に落ちて、一番最後が超ロマンチックな最後なんですけどね。とっても良い映画ですよ。ぜひ『望郷』という映画をご覧ください。本当にいかすなという場面の積み重ねでできている映画です。ぜひ『望郷』ご覧になってください。

 

その他にギャバンの代表作は『フレンチ・カン・カン』。これはジャン・ルノワールという監督のもので、途中で舞台のシーンが出てくる。ここで『愛の讃歌』の大歌手、エディット・ピアフが出演しててちょっとだけ歌ってます。これも面白いですね。ぜひ見ていただきたいと思いますね。

 

ギャバンの魅力は大人の魅力ですね。ああいう聖なる怪物と言われている大俳優、日本でも三船敏郎さんだとか、そういう歌い手や俳優さんいなくなりましたね。寂しいですね。

 

TBSラジオ美輪明宏 薔薇色の日曜日』2015年放送分より

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