美輪明宏ラジオの名言

美輪明宏の発言まとめ

【美輪明宏】「ケ・セラ・セラ」(なるようになる)について

f:id:motsurima:20161221095725j:plain

今日は私の大好きな、アメリカの古き良き時代のポピュラーソングを聞いていただきたいと思います。歌い手はドリス・ディ、曲名は『ケ・セラ・セラ』。「なるようになる」っていう意味の言葉ですね。私の好きな言葉なんです。

 

 

これは単独で曲が流行ったっていうよりも、1956年のサスペンス映画『知りすぎていた男』の主題歌なんですね。サスペンス映画の巨匠と呼ばれているヒッチコック。この人はずいぶん素晴らしい映画をたくさん作っていますね。必ず映画の中に脇役として出ていて、群衆の中にいたり、横切ってみたり、ユーモアたっぷりなおじさんでしたね。

 

その人が監督で、主演はジェームス・スチュアート。私はあまり好きな俳優じゃありませんでしたね。何かモタモタしててすっきりしないんですよね。ときどき、ちょっと後ろから蹴飛ばしたくなるような、そういう魅力を持った俳優でしたよ。

 

その相手役がドリス・ディで、この人も全然美人じゃなくて、中産階級のふつうのおばさんって感じの歌い手さんでしたね。「ケセラセラ、なるようになるー♪」って日本語になったものを誰か歌ってましたよ。ペギー葉山さんだったかしら?(彼女が)歌っていたような気がしますね。

 

ケセラセラは私の好きな言葉なんですね。意味としましては、「なるようにしかなんないよ。なるようになるんだから」というような意味なんですよね。でも努力は大事ですよね。でも努力の結果、やることをやったら「天命を待つ」でジタバタしない方がいいんです。

 

でも人生って言うのは、なるようになるんですね。「もうダメだ」って、そりゃ病気もいろいろありますよ。数えきれないほどの病気がある。でも、みなさん「はしか」から始まっていろんな病気しますでしょう?虫歯からいろいろあります。風邪もひきます、熱も出します。でもね、今のあなたを見てごらんなさい。生きてきたじゃありませんか。生き抜いてきたんですよ。乗り越えてきたんですよ。

 

だからなるようになってきたんですよ。それが何よりの証拠だから。「もうダメだ」って思ったときは鏡を見ればいいんですよ。そこに生き抜いてきた証拠があるんですから。

 

今日かける曲の歌い手は、ドリス・ディ。ヒット曲がたくさんある方で『センチメンタルジャーニー』という、これも有名な曲で、私は大好きな歌でしたよ。映画女優としても、中産階級のおばさんという感じで、美人でもなければブサイクでもない。平均的なところが、アット・ホームな感じがしてモテたんですね。いろんな映画に出てます。

 

『二人でお茶を』という映画。これがまたヒットしたんですけど。曲がものすごくヒットしたんですね。映画自体は大恐慌時代を舞台にしたミュージカル映画だったんですけど、この歌の流行り方は異常でしたよ。日本語にも訳されて、いろんな日本の歌い手さんも歌ってました。では、いろいろとつべこべとご紹介いたしましたけど、そろそろドリス・ディの歌をお届けいたしましょうね。

 

ハスキーな声で、庶民的で、声も姿かたちも、何もかもが特に優れていない。でもアット・ホームな感じの女優さんなんですね。聞きどころもそういうところです。

TBSラジオ『薔薇色の日曜日』2015年10月25日放送分

こちらの記事を気に入った方にオススメ

miwa.hatenadiary.com

miwa.hatenadiary.com

miwa.hatenadiary.com

スポンサーリンク