【伊集院×美輪対談⑤】美輪さん、音楽学校を退学させられたエピソードを語る
(伊集院)今日はいろんな記事の中から、ご本人に関するクイズを出すってことでいろんなものを用意してるんですけど、どれから行こうかな?じゃあ一応ルーツと言いますかを感じさせるような問題がひとつありますんで、
(アナ)雑誌『宝石』1957年6月号の問題です
(伊集院)僕が生まれる10年前にもう雑誌でインタビューに答えてますからね
(美輪)57年でしょ。翌年に(石原)裕次郎さんが『嵐を呼ぶ男』でスターになったのよ。ちょうど長嶋さんがジャイアンツに入ったのと、同じ年よね。その1年前なの
(アナ)その57年6月号からの問題です。記事によると美輪明宏さんはある行動が原因で音楽学校を退学させられてしまったそうです。では退学の原因となった美輪さんの講堂の原因とはズバリ何でしょうか?
(美輪)パーティーがあったのね、学園祭の、そのときはみんな金持ちの婦女子が来てたのよ、終戦後なのに。車で乗り付ける女の学生もいたくらいだから。それでわたしは全部ブルーの背広で、黒のハンチング帽かぶってたの。で、黒と黄色の水玉のスカーフ巻いてたのね。そりゃ目立ちますよ、終戦後だから。
(伊集院)ふふふ
(美輪)そしたらそこの理事長が、どっちかっていうと右がかった人だったのよ、軍隊上がりみたいな人
(伊集院)はいはい
(美輪)それで、自分が許可したのに、そのダンスパーティーがあったんだけど、私たちは高校生だったでしょ?音楽学校の。大学生は良いんだけど高校生のくせに、男女がダンスをするのは面白くないっていうのもあって、しかも私はその黒のベレー被ってたじゃない
(伊集院)はい
(美輪)それをね、自分は酔っぱらって入ってっきちゃって、それでそのベレーを取られて床に叩きつけられちゃったの。それで「学生は学生らしくしろ」って怒鳴って。こんなヘナヘナした格好しやがってっていうことだったの。まったく軍人の口調なの。それで私が
(伊集院)はい
(美輪)あなたが許可したんじゃないかって言ったの。それで「先生が先生らしくすれば生徒は生徒らしくしますよ」って言ったの。「酔っぱらってしか生徒の注意ができないくせに名に言っていやがんだい」って大喧嘩なんかしちゃってやめちゃったの
(伊集院)すごいですよね。周りはお坊ちゃんとかお嬢ちゃんとかいる中で、一人だけ啖呵きってる、まぁそれはそれは奇抜な格好で
(美輪)そうそうそう
TBSラジオ『伊集院光 日曜日の秘密基地「秘密基地VIPルーム」』2005年3月20日放送