【美輪明宏】フランスでのナンパ体験をYOUに語る
美輪「これ、フランスが舞台の芝居なんです。YOUさんもパリに行かれるっていうけど
パリのどこがお好きなの?」
YOU「昔、美輪さんにおっしゃっていただいたんですけど、私、前世はパリで娼婦をやっていたらしくて」
美輪「ふふ、そう。上流社会の高級娼婦だった」
YOU「それで全く何の根拠もないんですけど、(パリに)行くと非常に安心しまして、過ごしやすくて。そう思っていたら美輪さんにそう言っていただいてからはもう自分の故郷だと思って、もう『帰ります』っていう言い方でフランスに行かせていただいて…」
美輪「里帰り?」
YOU「はい。里帰りですね」
美輪「パリの人たちって、意外と優しいけど、クールなところがあるでしょ?」
YOU「そうです。だから若い時とか、もう本当に単語も数字もフランス語がわからなかったので、舌打ちとかされてたんですけど、それでも何か居心地がいいというか、今でも縁は感じます、勝手にですけど」
美輪「フランスって世界中の芸術家のゴーギャンやロートレック、藤田嗣治もそうだけど行きたがるところだなあと思うのは、芸術家だって分かると、有名無名に関係なく
ガラッと手のひら返して優しくなるんですよ。そういったところがねやっぱり他の国とは違うと思いますよ」
YOU「そうかもしれないですね。ちゃんと芸術家に対するリスペクトがありますね」
フランスのナンパ文化
美輪「それで、いろんな買い物なさるの?」
YOU「そうですね。アンティークとかよく探します」
美輪「アンティーク、高いでしょう?」
YOU「そうですね。絨毯(じゅうたん)抱えて帰ったりとか…」
美輪「絨毯なんて高いでしょう」
YOU「あと、お皿抱えて帰ったりとか。大変です」
美輪「大の男の人だって大変なのに」
YOU「そういう時、男の人が必要ですね」
美輪「そうですよ。それで、向こうのフランス人の男に言い寄られたことあります?」
YOU「若い時はあったんですけれども、最近はからっきし」
美輪「今だって(容姿は)変わらないじゃないですか」
YOU「でも向こうから見ると完全にマダムなんでしょうね」
美輪「もうマドマーゼルじゃなくてマダムなの?」
YOU「マドマーゼルから変わったのは30代後半からですね」
美輪「そう?早めにマダムになっちゃったのね」
YOU「はい、なっちゃいました(笑)」
美輪「フランスもイタリアもラテン系の血筋って言うのは、何か人を見たら口説くってみたいなところがあるじゃないですか」
YOU「そう聞いてるんですけど、様子がおかしいんですよね」
美輪「私はもう何十年も言ってないけど、若いころは大変でしたよ、うるさくて」
YOU「そりゃそうでしょうけど、一緒にしないでください。美輪さんは、おきれいでしたから」
美輪「ふふふ、どうも失礼いたしました」
YOU「いえ、こちらこそ」
美輪「では、最後に公演によせて、リスナーの皆さんに何かメッセージをお願いします」
YOU「はい、『愛の讃歌』というお芝居は、心が洗われるような物語なので、美輪さんのお歌も聞けますので、ぜひ生で舞台を見ていただきたいと思います。お待ちしております」
美輪「YOUさん本当に疲れたでしょうに、ありがとうございました」
YOU「ありがとうございます」
「美輪明宏 薔薇色の日曜日」2018.3.18 より