【美輪明宏】七五三について語る
今月11月15日は何の日でしょう、ご存じ?あのね、七五三なんですよ。えっ?あなたは70(歳)、50(歳)、30(歳)でしょう?わたくしはその上ですけどね。
街でおめかしをした、お嬢ちゃんやお坊ちゃんをよく見かけますね。かわいらしいですね。わたしね、もう本当お子さんが大好きでねぇ。あのあどけない、頑是(がんぜ)ない顔してて、きょとんとしててね。けっこうおもしろいでしょう。見てると本当飽きませんよね。
子供の成長に感謝して、無病息災、親ならだれでも、まぁ親だけじゃなくておじいちゃんやおばあちゃんも、そう願いますよね、無病息災。
それでわたくしもいまだに、七五三の時の七歳のやつと五歳の時のがありますねぇ。五歳の時の方が華やかな衣装で、七歳の時の方が地味なんですね。位が下みたいな、なんだかそんな格好でしたけどもねぇ。意地悪されたのかしら、着付けの人に。まぁそんなことも無いでしょうけど。
神社に七五三参りでみんな参りますでしょう。千歳飴を、昔からお商売の人たちはちゃんと何かにこじつけて、そういう飴を売り出したりチョコレートを売り出したりするんですね。
千歳飴って言うので、千歳まで生きるということですけど、千歳まで生きると大変でしょうね。退屈しちゃって、することが無くて。
子どもは国の宝。昔は周りの大人みんなで子育てをしたものですね。隣近所にうるさいおじさんやなんかがいてね。それで自分の子供じゃないけれど、ちゃんとしつけるところはしつける。そこいらへんに、疑似親が散らばっていたようなそういう生活環境でしたね。
TBSラジオ『美輪明宏 薔薇色の日曜日』2016年10月9日放送分より