【美輪明宏】日本人の幼稚化について語る
日本人が幼稚化している、という批判を最近はよく耳にします。確かに、大人が変装して街を練り歩くイベントとしてハロウィンが定着するなど、大人が子どものように振る舞う姿を近ごろたくさん目にするようになった気がします。このような日本人の幼稚化と言われる現象に関して美輪さんはどのような考えをもっているのでしょうか。
日本人の幼稚化
今日は日本人の幼稚化についてお話しろって言うことなんですけどね。幼稚になってきてるっていうか、動物化してきているような言葉がありますね。
若い方たちの会話が、何でも「あぁ素晴らしい」とか「わぁ素敵」とか「あぁイカしてる」とかだったらまだいいんですけど、「ヤベェ」とか「ヤバイ」とか「これヤバいよ」って言ってる。「ヤバイ」っていうのは、昔のヤクザとか暴力団の人たちが使ってた言葉で、隠語で、危険だとか危ないっていう意味で「ヤバイ」って言ってたんですけどね。
なんでも「ヤベェ」って。「うわ素敵!」って言いたいときも「ヤベェ」って。「ヤバい」ならまだわかるんですけど「ヤベェ」なんですよね。
それから「あいうえお」の時に「い」が「え」になるんですよね。東北の人たちがそういう発音になるんですね。東北の人たちが標準語を普通にしゃべって、あまり地方の言葉をお話にならなくなって。
いま私、関西ジャニーズの人と1週間に1度仕事をしてるんですけど、彼らも普通に話す時は標準語で話して、こてこての大阪弁では話さないんですね。
大阪に昔、わたくしが終戦後言ってた頃は、「そうだす」っていう言葉をつかってたんだけど、今はそういう言葉を使う方はほとんどいらっしゃらないみたいなのね。
「おまへん」とか「仕方おまへん」とか。それもあまりお使いにならない。ただ「仕方ないです」って。
それで私がこの間、NHKの仕事で長崎に行ったときに、後輩の海星学園の生徒たちが話しかけてきて。それでその子と話してみると、普通の標準語なんですよね。昔だったら、こてこての長崎弁だったはずなんですよね。
全部が統一化されて。これはね、訛りがお国言葉でいじめられるということがありましたから、それは無くなって結構だと思うんですけども。でもやっぱり地方の訛りとか情の濃さとかね。そういったもの、風情というものは残してほしいなぁと思いますけども。
ただ、なんでも「ヤベェ」で統一してみたり、いろんな言葉がたくさんあるんだから、それを全部なくしてしまうというのは本当にもったいないような気がしますね。
ですから昔の言葉から来る生活習慣から、良いところはもう一度掘り起こして、考え直して、それを生活の中に、「生活」っていうのは生きることを活かすって書きますからね、その中に活かしてほしいと思いますね。
まとめ
というわけで、主に言葉に関する美輪さんの幼稚化の話でした。「ヤベェ」のようなあまり好ましくない口癖は誰でも持っていると思いますが、そういった何気ない言葉が自分たちの生活習慣に良くない影響を及ぼすこともあるので、言葉には気を付けたいですね。
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