【美輪明宏】内村航平の素晴らしさについて語る
ついに明日リオ・オリンピックの閉会式が行われますね。世界中というか日本中、オリンピック、オリンピック、オリンピックで。やはりこう文化っていうものは、人の心に、精神に栄養を与えるんですね。栄養剤ですから、つまり人にモチベーションを与えたり、やる気にさせたり何かするわけで。
また各国のスポーツ選手が縁もゆかりもないのに、お互いに抱き合ったりしてますでしょ。心の中はわかりませんよ。「こんちくしょー」と思ってるかもわかりませんけど。でも見てて、とってもスポーツマンシップでいいじゃありませんか。
内村航平さんがどこの各国のインタビューでも、内村は二度と出ない逸材で、歴史に残る人だとかいろいろ言われていますでしょ。だから日本全体が褒められてるみたいで、とっても嬉しかったですね。
みんな若手の白井君にしてもよく頑張ってましたでしょ。それから柔道の金のベーカーって方。あの方は本当に無邪気で、そんなに気負ったところが無かったのが新鮮だなぁと思いましたね。
女子の方の平泳ぎで金取りましたでしょ。まさか私金取れるとは夢にも思ってなかったわね。立派でしたね。それぞれいろいろあるんですけどね。みんないろいろな人たちが泣いたり笑ったりしているのを見てて、あぁやっぱり私が言ったとおり、文化って言うのは気持ちの良い涙を流させて、感動して、人々を純にして、普段のいろいろな妬み嫉み僻みだとか。そういうものを全部流させるんだなぁ、と思ってたんですね。(終)
TBSラジオ『美輪明宏 薔薇色の日曜日』2016年8月21日より