【美輪明宏】日本で戦争が起こったらどうなるかについて語る
(『美輪さん、戦争の悲惨さについて語る』の続き)
今度も選挙で与党が滅茶苦茶な勝ち方しましたでしょ。まぁわたくしはそうなるだろうと言ってたら、その通りになりましたよ。だからきっと与党に勝たせた人は、法律も改正して、軍隊を作って、ひいてはだから徴兵制度もうなずいていらっしゃるでしょうから。
でもね、自分たちが行くと思ってらっしゃらないのね。よその家の息子、よその家の旦那さん、よその家のボーイフレンドが行くと思って平気で投票したわけでしょ。
でもね、賛成出したんだから、どうぞ行ってください。行って戦争で死んでください。それで自分で責任とってくださればいいんじゃないですか。
だからわたくしはそこのところが、みなさんずいぶん気前よく命を捨てる覚悟ができてらっしゃるんだなと思います。
日本は戦争できない?
で、戦争戦争って言うけれど、日本は石油も無いんですよ。何の資源も無い。だから海上封鎖されたらおしまいですよ。
それよりも何よりも日本が戦争できると思っているのが不思議ですよね。みんな戦争戦争言ってますけどね。戦争になりやしませんよ。
だって原発が日本国じゅうをなぞるようにできてるわけですよ。今は特攻隊の時代と同じで人間が乗って爆撃するわけじゃないんですよ。今はドローンもあれば、ミサイルもあるわけでしょ。ミサイルや何かをとにかく30機や40機ポーンと飛ばして、ドローンでも無人飛行機でもいいですけど、それで日本じゅうをなぞるようにできている原発を全部爆撃すればいいんですよ。
日本中は全滅。日本中の土地はチェルノブイリと同じで、何万年も使えない放射能だらけになる。わたくしたちは全滅。食べるものも着るものも住むところも無い。いっぺんに一日で終わるんですよ。
それよりも、いかにそういうことが起きないように知恵を働かせて、つまり外交と経済と文化、そういうもので尊敬される国にしていって、そして平和な国、あの国には手を出しちゃいけないって、言われるような国づくりをしていくと。それが大いなる和の国、大和の国。
和やかでみんな敵も味方も来い来いって、年寄りも若いものも醜い者も美しい者も金持ちも貧乏人もみんな来い来いって懐(ふところ)におさめて。何人だろうといらっしゃいって仲良くしましょう。
そして文化をどんどん推し進めて文明人として発展していきましょうって、大いなる和の国、これが大和の国。それが日本の姿なんですよ。
だから戦争をすると大いなる和の国、大和の国じゃなくなっちゃう。そうならないように大いなる和の国、大和の国であるということをね、プライドを持って堅持していかなきゃいけないとわたくしは思っておりますけど。皆様いかがでしょうか。(終)
TBSラジオ『薔薇色の日曜日』2016年8月14日より
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